よくある質問(Q&A)

国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)に基づいて回答しています。個別の事情により結論は変わるため、あくまで目安としてご覧ください。

Q. 退去費用は必ず払わないといけないのですか?
A. 請求された全額を必ず払う義務があるわけではありません。国交省ガイドラインでは、経年劣化・通常損耗(普通に住んでいて生じる傷み)は貸主負担、借主の故意・過失・手入れ不足による損耗だけが借主負担とされています。まず項目ごとに原因を切り分けることが出発点です。
Q. 敷金は返ってきますか?
A. 妥当な借主負担額を敷金から差し引き、残額は返還されるのが原則です。「敷金は全額戻らないもの」ではありません。精算書の内訳を確認し、借主負担分が適正かをチェックしましょう。
Q. ハウスクリーニング代は誰の負担ですか?
A. 通常の清掃をしていれば、退去後のクリーニングは次の入居者確保のためのものとして貸主負担が原則です。借主負担になるのは、掃除を怠っていた場合か、金額等が明確で借主が認識・合意した有効な特約がある場合です。
Q. 契約書に「退去時クリーニング代は借主負担」と特約があります。無効にできますか?
A. 特約が有効となるには、①客観的・合理的な理由があり暴利的でない ②通常の原状回復義務を超えた負担であることを借主が認識している ③借主が義務負担の意思表示をしている、の3要件を満たす必要があるとされています。金額や範囲が不明確な特約は全額有効とは限りません。契約書の条文を確認しましょう。
Q. 6年住みました。壁紙の張替代を全額請求されています。
A. クロス(壁紙)は耐用年数6年で残存価値1円となる計算のため、6年以上居住していれば、借主に原因のある傷でも負担目安はほぼ0円です(故意に使用不能にした場合の作業費等は例外)。経過年数の控除がされているか確認する価値が高いケースです。
Q. 室内でタバコを吸っていました。全室分のクロス代は妥当ですか?
A. 喫煙により当該居室全体でクロスが変色したり臭いが付着した場合は、その居室全体のクリーニングまたは張替費用が借主負担とされ得ます。ただしその場合も経過年数の控除は主張できます。居室全体に及んでいない場合の全室分請求は過大の可能性があります。
Q. ペットを飼っていました。柱のキズや臭いはどうなりますか?
A. ペットによる柱・クロス等のキズや臭いは、通常の使用による損耗とはいえず借主負担と判断される場合が多いとされています。ペット可物件でも同様の扱いが一般的です。負担範囲と経過年数の控除が適切かは確認しましょう。
Q. 鍵の交換代を請求されました。
A. 紛失や破損がなければ、防犯目的等の鍵交換は貸主負担が原則です。鍵を紛失した場合はシリンダー交換費用相当の全額が借主負担となり、経過年数は考慮されません。
Q. 退去費用が高すぎて払えません。どうすればいいですか?
A. まず内訳(単価×数量)を入手し、ガイドラインに照らして妥当額を確認してください。過大な請求が含まれていれば、その分の見直しを書面で依頼します。妥当な金額でも一括が難しい場合は分割払いの相談も一つの方法です。話がまとまらない場合は消費生活センター(電話188)へ。
Q. この診断は法律相談ですか?結果に従えば減額できますか?
A. いいえ。当サイトは国交省ガイドラインに基づく情報提供・セルフチェックの補助であり、法律相談ではなく、減額を保証するものでもありません。個別の契約内容や損耗状況で結論は変わります。法的判断が必要な場合は専門家にご相談ください。